エコテックス規格100は、繊維の全加工段階において適用される、世界的に統一された試験･認証システムです。試験に合格した繊維製品は、人体にとって安全であると認証されます。
試験は、有害物質検査の責任を負う【エコテックス国際共同体】の試験機関によりおこなわれています。国際的な試験規格や、一般に認められている試験方法に準拠した100の試験項目によって、人体に害のない繊維製品であるかを検査します。エコテックス国際共同体は、ヨーロッパと日本、合わせて15の著名な繊維の研究所と試験機関から成り、世界の50ヵ国を超える国々に代理機関と窓口を設けています。

エコテックス規格100は、健康に不安のない繊維製品を求める消費者や一般社会の声に応え、1990年代の初めに立ち上げられたものです。当時、「繊維製品に潜む毒」など、負のイメージを持つセンセーショナルな見出しが新聞を賑わせていました。繊維生産に用いられる化学物質をひとくくりにして、すべてが健康を害するものであるという印象を与えました。 しかし、現代の生活のなかで求められている、多彩な色表現や簡単なケア方法、耐久性、その他多くの機能を実現するためには、化学物質が必要不可欠な場合があります。
エコテックス規格100が導入されるまでは、人間エコロジーの面から繊維製品の品質を判断するための、信頼できる消費者向け製品ラベルはありませんでした。また、繊維製品に含まれている可能性のある有害物質を、現実的に評価するための繊維・衣料企業向けの統一的な安全性基準もありませんでした。
そこで、オーストリア繊維研究所とドイツのホーエンシュタイン研究所が協力して、当時すでにあったそれぞれの試験規格を基礎にエコテックス規格100を立ち上げたのです。

• 人間エコロジーの観点から安心できる、あらゆる種類の繊維製品の製造
• 人体に安全な繊維製品を顧客に提供したいと願う、製造者と販売者のための供給関係の円滑化と加速
• 健康に不安のない繊維製品を選ぶよう心掛けている消費者向けの信頼できる製品ラベル